2005年11月11日

人間そっくり

『人間そっくり』 安部公房

−あらすじ−
《こんにちは火星人》というラジオ番組の脚本家のところに、火星人と自称する男がやってくる。はたしてたんなる気違いなのか、それとも火星人そっくりの人間か、あるいは人間そっくりの火星人なのか? 火星の土地を斡旋したり、男をモデルにした小説を書けとすすめたり、変転する男の弁舌にふりまわされ、脚本家はしだいに自分が何かわからなくなってゆく・・・・・。異色のSF長編。 〜新潮文庫 背表紙より


−私の感想−
相手が狂気の地球人なのか
自分が正気の地球人なのか

相手が正気の人間そっくりの火星人なのか
自分が狂気の人間そっくりの火星人なのか

相手が正気なのか
自分が狂っているのか

立ち位置がだんだんわからなくなってくる。
そして最後には、取り込まれる。

妙にリアリティーを感じながら、ざらつきが残る。
この感覚は、『砂の女』にも通じるものがある。

少しの状況説明とほとんど会話文だけで、ここまでの世界観を描くことができるものなのか。
それにつけ、文章が美しい。
夜読むと、眠くなくなるよ。


  
posted by ちい at 21:37| ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 本・映画・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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人間そっくり
Excerpt: 安部公房『人間そっくり』(新潮社 1976) 「こんにちは火星人」というラジオの脚本を書いている主人公の自宅に、火星人を自称する人間が訪問します。 彼は果たして単なる気違いなのか、それ..
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Tracked: 2005-11-28 20:58
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